「D.A.〜DevilAngel」
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「セフィル、ただいま…。っ…?!」
黒い羽根の一部が部屋の中に散らばっていた。
「おじさん、これは……!!」
「このことは他の者たちには黙っておいてくれ。」
「それじゃあ…セフィル自身はこのことを知らない?」
「ああ。彼女の本当の親についても…全くわからないしな。」
クリストファーはカイトを連れて家に戻って来たが、そこにセフィルの姿はなかった。
「とにかく俺、おじさんのために頑張ります。大変なことにならないように。」
「頼んだよ、カイト。お前だけが頼りなんだ。」
「はい。」

  
(2)衝撃の真実

あの後、カイトはセフィルの今までの謎に包まれた行動について詳しく話していった。
たまたま公園を散歩しにいった時、黒い羽根を翻して高笑いをしているセフィルがいたこと。
また、彼女が自分を認識していなかったのか…手をかけられそうになったこと。
そして気付かぬうちに彼女は家に戻っていたのだということも。
最後に、セフィルから黒い羽根を持つ天使について聞かれて思わずうろたえたことなど。
クリストファーからの今までに聞いたこともないほどの内容に驚愕するよりほかなかったのだから。
「これは事実なのだ。」と言われても真実だというにはあまりにも大きすぎて。
カイト自身は、ただ胸が引き裂かれてしまいそうだった。

カイトはクリストファーから告げられた事実をまだ信じることができないようだった。
そのため、翌日の仕事もうまく進まず…彼を気遣う言葉が投げかけられている。
「ねえ、カイト先輩!!大丈夫?何かあるんだったら相談してね!私じゃ頼りないかもしれないけど!」
「あはは、シルヴィア…。別に大したことじゃないから大丈夫だよ。」
「あまり無理をしないでくださいね。どうみてもおかしいですから。」
「…あ、キャス…。…うん…。」
「あ!!ひっどい!私の言葉は無視するんだ!!!」
「あまり楽しそうに言うもんじゃないでしょ。…シルヴィア…。」
「…とにかく、私はカイト先輩が心配なの!困ったら相談してほしいな♪」
「うん。わかったよ。何かあったら相談するよ。ありがとう。」
「どういたしましてっ♪」
「シルヴィアったら…もう…(苦笑)」
だがいくら考えてもこれだけは言えなかった。
「本当は黒い羽根を持つ天使が…セフィルなんだ。」ということを。
考えていた時に、ラディナから連絡がはいる。
「すぐにギレン様の執務室にくるように」と。
そのまま彼は重い足取りでギレンの執務室へ向かっていった。
それこそが本当の闘いの幕開けとなることを知らずに。

彼等の知らないところで暗躍する影があった。
それが何を意味するかはまだわからない。

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