「D.A.〜DevilAngel」
ドラマシナリオ部>小説部>ゲーム部


火の手が目の前に近づいてくる。
民たちが慌てて逃げようとした瞬間に現れた「一人の女」。
その残虐行為を淡々と行っている女性を今私は捕まえなければいけない。
そう…私は「ギレン」と呼ばれる者。「残虐天使討伐隊・隊長」なのだから。


  (3)死の宴

この目の前で繰り返されることをなんとかして食いとめなければ!
何も先にすすまない。未来が見えないだけ。
「ダラ、このままにはしない!! 覚悟!!!」
私は「残虐天使」と称される女性「ダラ」に聖水を浴びせた。
彼女は悪魔だ。何故同じ天使として生まれたのか理解できない。
きっと異変があったのだ。彼女の心の奥深くで根付いた何かのせいだ。
それは私には計り知れない出来事なのだろうが、それにしても酷すぎる。
そう思っていた瞬間、隣に青年がやってきて私に声をかけた。
「ギレン様、おひとりでは大変でしょう。私がお手伝いいたします。」
彼こそ、「裏討伐隊」として暗躍する部隊の隊長「ラディナ」だった。
「ありがとう。ラディナ…是非ともお願いしたい。」

ふとダラを見ると、すごい形相で私たち二人を見ている。
「お前たちが…この私を討伐するために結成された部隊の隊長たちなのか…!」
悔しそうなそれでいて怒りを隠せないと言った表情をしている。
「このままで引き下がるものか…!!」
そういうと彼女…ダラは、黒い光を私たちに浴びせて目の前から消え失せた。
「天使長に伝えておくことだ。いつか、私が天界そのものを滅ぼすだろう…とな。」
高笑いだけが私たちの頭上でこだまし、彼女自身の姿はもう見えなかった。

天使長にそのことを伝えると、まもなくダラの居場所を調査した。
彼女はもう魔界の淵にある泉のところにいるということだった。
通常の天使は「悪魔の性質」への耐性がないため、入界は無理なのだけれど。
どうせならこの際だということで、天使長は魔界と天界を繋ぐ「幽玄空間」を封鎖し、
「魔力封印」を行使したため、魔界に棲む者たちはほとんどが衰え、死に至ったらしい。


それから10年の時間が流れた。
ダラはまだ生きているらしいが、それ以上にどうなったのかは知り得なかった。
そう…「黒い羽根の天使」の存在が明るみになるまでは。
ダラ。今どこに…。

PREV/INDEX

SEO [PR] おまとめローン 冷え性対策 坂本龍馬 動画掲示板 レンタルサーバー SEO